
はじめに
韓国でも日本と同様に妊娠出産のために様々な支援金制度があります。
生まれ育った日本であれば、なんとなく知っていた妊娠〜出産までの制度も韓国となると無知の状態の方も多いと思います。
日本よりも出生率が低い韓国。そんな韓国のウルサンという地方都市でもらえる妊娠出産に関わる支援制度について紹介しています。
ここで紹介している支援の申請方法は、韓国に住む外国人の方法です。韓国人であればオンライン申請ができることも、外国人であれば窓口へ直接訪問しなければなりませんでした。
日本在住の方にも韓国ではこんな制度があるんだと、日本の制度と比較してもらえたらと思っています。
妊娠中

まず初めに、日本と大きく違うところが、「母子健康手帳」の発行場所ではないでしょうか。
韓国では、病院で赤ちゃんの心拍が確認されたら、通っている産婦人科で母子健康手帳をもらうことができます。
妊娠バウチャー(임신바우처)
妊娠バウチャーは、妊婦が医療費負担を軽減するためにできた制度です。
妊婦健診で使えることはもちろん、内科、小児科、韓薬医院、処方箋薬局でも使うことができます。
- 申請方法銀行のオンライン申請
- 支給額:単胎児は100万ウォン、多胎児は140万ウォン
국민행복카드(国民幸福カード)バウチャーにて支給される - 対象者:全て妊婦
妊娠、出産に特別問題がなければ、出産までの検診費用はほぼ賄うことができる金額です。
韓国は妊娠出産に関わる妊婦健診が一部保険適応なため日本に比べて自己負担が少ない印象です。
2019年生まれの娘の時の妊娠バウチャーは、50万ウォンだったと記憶しているので、年々上がっていますね。
妊婦交通費支援(맘편한 교통비지원)
妊婦交通費支援は、病院に通う妊婦のために交通費を10万ウォン支援してくれる制度です。
- 申請方法:南区保健所
身分証、母子健康手帳、通帳 - 支給額:10万ウォン
- 支給回数:1回
- 対象者:妊娠16週以降の妊婦
申請日を基準に1か月以上ウルサン南区に住民登録者
申請から1か月ほどで口座に振り込まれていました。
葉酸/鉄分サプリ支援
- 申請方法:南区保健所(身分証、母子健康手帳 必要)
- 支援内容:葉酸/鉄分サプリ
出産後

産後バウチャー(첫만남 이용권/바우처)
妊娠バウチャー同様に現金での支給ではなく、バウチャーになります。
使い方は様々できて、病院や薬局はもちろん、飲食店やスーパー、デパートも可能です。
また、ウルサンに限らず、韓国全国使うことができます。
- 申請方法:オンライン申請または南区役所
(出生証明書または出生届必要) - 支給額:第一子200万ウォン、第二子以降300万ウォン
- 支給回数:1回
- 申請期間:出生日から3か月以内
韓国で出産される方であれば、産後調整院(산후조리원)やトウミサービス(自宅にお手伝いに来てくれるサービス)の費用に充てる方が多いようです。
産後養生費(산후조리비 지원금)
- 申請方法:住所地の헁정복지센터(行政福祉センター)
- 支給額:50万ウォン
- 支給回数:1回
- 対象者:全出産家庭
出産支援金(출산지원금)
- 申請方法:住所地の헁정복지센터(行政福祉センター)
- 支給額:1人目60万ウォン、2人目100万ウォン
- 支給回数:1回
- 対象者:全出産家庭
父母給与(부모금여)
- 申請方法:住所地の헁정복지센터(行政福祉センター)
- 支給額:100万ウォン
- 支給回数:月1回
- 対象者:生後1年間
(保育園利用者は、保育料を差し引いた差額を支給される)
児童手当(아동수당)
- 申請方法:住所地の헁정복지센터(行政福祉センター)
- 支給額:10万ウォン
- 支給回数:月1回
- 対象者:満7歳未満の全児童
産後交通費支援(맘편한 교통비지원)
- 申請方法:住所地の헁정복지센터(行政福祉センター)
- 支給額:10万ウォン
- 支給回数:1回
- 対象者:全出産家庭
ワカメスープキット
- 申請方法:南区保健所
- 支給内容:韓牛と乾燥わかめ(10万ウォン相当)
- 支給回数:1回
- 対象者:全出産家庭
- その他:申請後、1か月程度で自宅へ配達される
搾乳機貸し出し
- 申請方法:南区保健所
(在庫がない場合があるので電話して訪問が望ましい
なければ待機申請可能) - 支援内容:搾乳機貸し出し
- 貸し出し期間:2か月
- 費用:無料
- その他:待機者がなければ延長貸し出しも可能
搾乳口やチューブ、母乳保存バッグの準備が必要
オムツ費支援
- 申請方法:住所地の헁정복지센터(行政福祉センター)または南区保健所
- 支援内容:毎月8万ウォン分のバウチャー 満2歳まで
- 対象者:世帯人数と所得額の基準ラインあり
〈下記グラフ参照〉

韓薬支援金(한약지원금)
- 利用方法:産後の韓薬支援金利用の旨伝え、韓医院を受診
- 支給内容:20万ウォン以上購入時、10万ウォン割引
- 対象者:全出産妊婦
2人目以降の出産で割引になること
多子女カード(다자녀카드)
- 申請方法:銀行窓口
- 必要書類:身分証、주민등록표(住民登録表)
- 支援内容:公用駐車場60%割引
その他入場料や映画割引あり - 対象者:2人以上子供がいる世帯
電気料金/ガス料金割引
電気料金
- 申請方法:電気会社へ電話申請→アパート管理室にも割引申請した旨連絡
- 割引内容:30%割引(最大16,000ウォンまで)
- 対象者:子供が2人以上の世帯
子供が3人以上の世帯であればガス料金の割引あり
まとめ

外国人のためオンライン申請ができなくて窓口へ行く必要があります。
南区役所で出生届を提出後、住所地の헁정복지센터(行政福祉センター)、南区保健所を回ることで(ほぼ)申請することができました。
申請してみての印象は、対応する人によって返ってくる答えは様々で、改めて自分で調べたり、申請できる場所が数箇所あれば場所を変えて申請してみたら通ったこともありました。
私は、2024年12月に申請しました。制度の支援内容変更もあると思います。申請前に、ご自身でもう一度確認することをオススメします!
このように韓国(ウルサン)の支援をまとめてみると、日本とは支援内容も大きく異なります。
私が生まれ育った広島市では、出産一時金(50万円)と子育て応援金(出産前5万円+産後5万円)、児童手当がありますが、韓国ではもっと多様な支援があると感じました。

これはCTAサンプルです。
内容を編集するか削除してください。